パイオニア2015
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大阪大学 基礎工学部16出身者が語る◎エレクトロニクスコース【電子物理科学科】「小学校や中学校で理科の教員をしてきた父の影響で、小学生のころから現象が起きる理由や機械が動く仕組みを考える癖があった」と言うのは、隅倉麻子さんだ。根本原理とものづくりを追求 なかでも最も興味を持ったのは、2000年前後に家庭にも急速に広がったパソコン、インターネットだ。人間に便利さをもたらす機械が動く根本原理は、物理学が扱っていることに気づき、高校では物理が特に好きな科目となった。「現象を数式で表せることに感動しました」。 大学の志望校選びでは、物理が好きならば理学部という選択肢もあったが、「やはり『最終的にものが動く』ところまで、勉強してみたかった。すると、理学と工学をElectronicsを進めている永妻研究室に入った。卒業研究では、フォトニック結晶導波路にテラヘルツ波をうまく引き込む方法に取り組んだ。通信装置の省電力化・小型化、大容量通信につながる内容だ。永妻教授も「修士の研究でもおかしくない」と太鼓判を押すように高く評価され、国際会議で発表をする機会も得た。 永妻教授は「将来どんな環境で仕事をするにしても、研究や開発は一人ではできません。工学と理学の両方が分かる人材は、様々なメンバーの間に立ってリーダーになれる。また、基礎工学部がある豊中キャンパスは狭すぎず広すぎず、文理の学部が共存している。いろいろな考え方を持った人たちと話すことで、新たな発見ができるでしょう」と環境の良さも強調する。融合している基礎工学部がぴったりだと思えたのです」。卒業研究が評価され国際会議で発表 入学すると、1年次は数学、物理学の基礎を「ものづくりにたどりつけるのかどうか不安になるほど」徹底的に学んだ。そして今では、数学と物理学がものを実際に作り出すためになくてはならないと、身にしみている。 さらに1年次の「電子物理科学序説」という各研究室の教員からなるリレー講座を受けて、通信にかかわる研究に興味を持った。子供のころに初めてパソコンやインターネットを体験したときの感動とつながっているという。 そうして4年次には、電波と光の技術を融合して最先端の領域を切り拓く研究永妻忠夫(ながつま・ただお)教授[左]基礎工学部・電子物理科学科・エレクトロニクスコース教授隅倉麻子(すみのくら・あさこ)さん[右]エレクトロニクスコース出身/基礎工学研究科・システム創成専攻・電子光科学領域・博士前期課程2年①フォトニック結晶の回路基板を持つ隅倉さん②テラヘルツフォトニック結晶③研究室のメンバーとテラヘルツ波の導波路を組む

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