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2017/3/1

バイオや機能性材料のダイナミクスを原子~ナノのレベルで見る

超高時空分解能走査型プローブ顕微鏡の開発

附属極限科学センター・教授・阿部真之

 私達の体も含めてすべてのものは原子や分子からできているということは、当たり前のことですが、原子や分子がどのように機能しているのかについてはまだまだわかっていないことが多くあります。我々の研究グループでは、原子~ナノのレベルで、かつ高速に試料の観察が可能な「原子間力顕微鏡」の開発を行っています。非常に小さいものを見る(高空間分解能測定)ということと、高速にものを見る(高時間分解能測定)ことを両立するには技術的にまだまだ超えなければならない壁があります。

 高空間分解能測定の成果として、試料表面の原子を見るだけでなく、1つ1つの原子種を識別したり、動かして人工物をつくる成果をあげてきました(図参照)。近年は高時間分解能技術を更に発展させ、反応のダイナミクス観察を行っています。具体的には、タンパク質で起こっている薬剤反応、光触媒を用いた殺菌や分解などの直接観察などです。また、パルスレーザー堆積法や分子線エピタキシー法などの方法と組み合わせ、これまで観察が困難であった機能性材料や電子・スピンデバイスの動作を原子のレベルから解明するという取り組みも行っています。


阿部研究室