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2017/07/01

グローバル量子ネットワークに向けた光と原子の量子情報通信

量子をつなげるインターフェースで挑戦

スタッフ:教授:井元信之、准教授:山本俊、助教:生田力三

 量子コンピューターや長距離量子通信の本格的実用化にはまだ課題はありますが、基本動作は確認され、応用フェーズに向かっています。海外では既に小規模量子コンピューターのクラウドサービスが利用できるようになっています。

 当研究室ではいち早く量子情報処理を理論・実験の両面から進めてきました。最近重点的に行っている研究は、様々な物質系や光の量子情報を相互に結ぶインターフェースです。物質は極低温にしないと純粋な量子効果を観測できませんが、光は常温でそれができる数少ない量子系です。大量の情報を高速に伝えるのも光の特徴です。そのため光は、常温のなか遠方に大量の量子情報を高速に伝える唯一の手段とみなされています。一方、固定メモリとして量子情報を長時間留めておくのは物質の役割です。したがって光と量子メモリを結ぶインターフェースが今後不可欠の技術となります。

 その端緒として、光ファイバー通信と冷却原子等の量子メモリを繋ぐ量子ネットワークの研究を加速させています。これまでその準備となる研究をネイチャー、ネイチャー系各誌、フィジカルレビューレターズ等のトップクラスの専門誌に加速度的に数多く発表して来ました。この研究の先には量子テレポーテーションにオンデマンドな待機機能を組み込むことや、量子中継器を含むネットワークを開発することなどがあります。今後も分野の旗手として役割を果たしたいと思います。


井元研究室