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撹拌槽内における流体混合現象の解明

−新しい情報流体工学を目指して−
教授 井上義朗、助教 橋本俊輔

2010年02月01日

化学工学が対象とするプロセスには流れを含むものが多く、流体力学的な観点からの解析が不可欠となります。中でも撹拌・混合操作は、反応・分離とともに化学プロセスの重要な単位操作の一つです。混合操作では、流体に付与するエネルギーを効率良く混合に変換することが不可欠であるため、様々な撹拌翼形状と混合時間および所要動力の関係などに関する研究がこれまでに数多く成されてきました。しかしながら、流体混合は、外観は単純ですが、そのふるまいは極めて複雑であり、撹拌槽内のいかなる要素流れが混合の鍵となるのかという根本的な問題が未解明なのです。それらの機構が完全に解明されれば、例えばこれまで複雑かつ大型の翼で撹拌せざるを得なかった条件でも、単純かつ小型の翼で混合することが可能になるかもしれません。
 井上研究室では、情報流体工学という新しい視点のもとに非線形ダイナミクス理論を用いて、流体混合系の解析を行っています。、三次元撹拌槽内における流体の複雑な混合パターン(脱色実験、左図)や混合鋳型となる流脈線ローブ(蛍光トレーサー注入実験、右図)を、数値計算やレーザー光を利用した実験によって計測・可視化することで、実空間で観ることが困難な流体混合のふるまいをモデル化し、それらを混合機構の解明や新しい混合操作の開発に役立てています。
井上研究室では他にも、マルチフラクタル理論や情報理論を用いた新しい混合評価手法の確立とそれを生かした精密混合場の実現、対流や拡散による流体混合が化学反応に及ぼす影響の解明、さらにはマイクロリアクターにおける微小流路内流動の解析と応用、固液スラリー混相流動の検討など、流体力学的視点に基づいた幅広い研究を行なっています。詳しくは、井上研究室のホームページをご覧下さい。

井上研究室ホームページ

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