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令和元年度 高大連携物理・化学教育セミナーの開催について

2019-11-21

物理と化学が合同で行うようになって3回目の高大連携物理・化学教育セミナーを行います。今回は、企画セミナーおよびかつての物理教育セミナーで行っていた講義形式の講演を行います。講義は、理学研究科化学専攻・篠原厚先生にお願いしています。いわゆる放射能に関することは福島の原発事故に代表される問題・不安が先に想像されがちですが、一方でニホニウムの発見にみられるように基礎科学および物質科学の両面で日本が重要な研究成果を生み出したという明るいニュースもあります。また、いたずらに風評に惑わされないためには教育現場で「客観的な知識とデータに基づいて正しく怖がる」姿勢は今後ますます重要になっていきます。

企画セミナーでは「探究力をのばす」をテーマとします。昨今の大学入試改革・教育改革では実施面で様々な課題・問題が顕在化し高校・大学それぞれの教育現場で混乱も招いているようですが、改革の根底にあるのは「従来の知識・技能取得から主体的な能動的学びへの転換による課題探究力の向上」という意識です。これからの社会において問題発見能力まで含めた課題探究力を養うことの重要性は産業界まで含め多くの人が賛同しており大きな異論はないように思われます。しかし、では担当する先生・教員は何をすればよい・するべきではないのか、どのような教育モデルがあるのか、そのパフォーマンスの評価方法や基準は何か、そして従来の知識・技能取得との時間やリソース配分のバランスといった具体的な問題に関する議論は大所高所ではほとんどなされず教育現場任せの感があります。

一方、高校での課題探究活動はSSHなどでの個々の経験が一定量蓄積される期間になりつつあります。また、大阪大学でもSEEDSプログラムを開始して4年以上経過し、受け入れた高校生の全体像がかなり明確になりました。今回の企画セミナーでは、近年の高校生による課題探究活動の実績をもとに、今後どのように高校生や大学生の探究力をのばしていくのがよいのかについて考えてみたいと思います。

概 要

  • 日 時 12月 7日(土)13:30~19:00
  • 場 所 基礎工学国際棟(シグマホール)
  • プログラム:

    13:30~13:35   挨拶 大阪大学大学院理学研究科 佐藤尚弘

    13:35~14:40   講演「放射能の基礎とニホニウムの発見」 大阪大学大学院理学研究科 篠原厚

    14:40~14:55   休憩

   高大連携企画 セミナー「探究力をのばす」

    14:55~15:00   はじめに
                          
大阪大学大学院基礎工学研究科 関山明

    15:00~15:30   高校生の物性物理研究指導の経験より   
                          
大阪大学大学院基礎工学研究科 草部浩一

    15:30~16:00   大教大天王寺 SSH・課題研究の現状
                          大阪教育大学附属高等学校天王寺校舎  糠野順一

    16:00~16:30   SEEDSプログラムを通じて感じたこと
                          
大阪大学全学教育推進機構 杉山清寛

    16:30~16:40   休憩

    16:40~17:30   意見交換「探究力をのばすには?」 参加者全員による討論

    17:30~19:00 情報交換会(軽食・ソフトドリンク)

  詳細はこちら

主 催 :大阪大学理学研究科 大阪大学基礎工学研究科 

共 催 :大阪大学高等教育・入試研究開発センター 日本物理教育学会近畿支部

後 援 :兵庫県教育委員会 京都府教育委員会(予定)

協 賛 :大阪府高等学校理化教育研究会

【参加申込】

下記連絡先あてPCメールが受信可能なメールアドレスにて、氏名、所属、を下記メールアドレスに送付ください。(当日参加可)

連絡先:大阪大学 大学院基礎工学研究科 庶務係 e-mail:ki-syomu@office.osaka-u.ac.jp

〒560-8531 豊中市待兼山町1-3 TEL:06-6850-6131